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ZEHって何?

十勝2x4協会のHPに以下の内容でZEH(ゼッチ)についての難しい解説がのっていましたのでUPしました。

ZEHって何?

昨年ぐらいから、住宅業界では「ZEH」という言葉がキーワードになりつつあります。そもそも、「なんて読むの?」と言いたくなるぐらい、一般にはなじみのない言葉です。「Z=絶対、E=いいから、H=早く来て」の略でもありません・・・
ZEH=ゼッチと読みます。Zero Energy Houseの略です。ゼロエネルギー、すなわちエネルギーを消費しない家を造りましょうというのがキーワードなのです。
ZEHの正体
どんなに断熱を厚くしても、外が寒い限り熱はゆっくりとですが屋外に逃げていきます。ですから北海道に住んでいる限り暖房は必要です。生活している以上、調理や照明、入浴などでもエネルギーを使います。エネルギーを消費しない家なんて夢のまた夢。どうやってゼロにするのか。答えは屋根の上の太陽光パネルにあります。

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エネルギーを使った分以上に太陽光パネルで発電して電力会社に売却すれば、「差し引きゼロ」になります。それがZEHの正体です。
このZEHを国は「新築住宅の標準に」と意気込んでいます。なぜか?家庭からのCO2排出量を大幅に減らせるからです。日本はCO2排出量を減らすために、家庭部門の排出量を約4割も減らさないといけないのです。
エネルギーを使った分だけ太陽光発電で補えれば良いのですから、理屈は難しくありません。東京や大阪では、北海道の省エネ基準相当の断熱性能があれば、4~5kW分の太陽光パネルを載せるだけでZEHになります。国がZEHを審査する際にとりまとめた平均データを見ても、そうなっています。だから、やろうと思えばあまりコストアップなく実現可能です。時の総理大臣が直々に「新築戸建の半数以上をZEHにしたい」と言い出したのもそのためです。

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 広市内にある、環境配慮住宅を条件にした分譲地。ただし、ZEHほど厳しい条件ではない

ところが、北海道はそうはいきません。最低気温が氷点下20度30度と冷える真冬があるので、暖房エネルギーが東京、大阪よりもずっと多くなります。つまり、東京、大阪よりもより多くの太陽光パネルを載せないとゼロエネにならないのです。
試算では、省エネ基準より厳しい北方型住宅ECOレベルの断熱性能でも、7~9kW分のパネルを載せないとZEHにならないようです。もちろん、住宅の断熱性能を上げていけば5kW程度に減らせるでしょうが、そのためには断熱強化などで数百万円も追加費用がかかるかもしれません。
 
予算がギリギリな場合、この数百万円がプラスされると融資審査が通らないかもしれません。大きな課題です。もちろん、地域型住宅グリーン化事業など、補助金を活用することもできますが、戸数に限りがあるため、全ての人が恩恵を受けるわけではありません。
ZEHにしなければならないの?
さて、ZEHを新築戸建住宅の半分にするという話は、法律で決まったわけではなく、あくまでも2020年度までの努力目標です。全国を見渡しても、新築に占めるZEHの割合はまだ3%程度と言われています。50%というのは、かなり無茶な目標のようにも見えます。

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国がまとめた普及のロードマップ。この通りに進むかどうかはわからない
一方、北海道は東日本大震災のあった年から北海道型のZEHを研究しています。「北海道型ゼロエミッション住宅」と名付け、地域の材料をうまく活用し、自然エネルギーの有効利用や高効率設備の導入法など、さまざまなZEH導入の課題について研究を進めています。冬に災害が起きたとき、自力でエネルギーを生み出し、少ないエネルギーを有効活用できるZEHは評価されています。メリットは温暖化防止だけではないのです。
帯広市も、高断熱化と太陽光発電の設置で使用エネルギーを減らす住宅の建設を促進しようとニュータウン開発を民間業者と共同でするなど力を入れています。
今後の家づくりはどうなるの?
いろいろな考え方がありますが、北海道で有力になりそうなのは、「断熱性能を従来よりも高いレベルに設定して暖房エネルギーを減らした上で、オプションでZEH対応にする」というもの。具体的にはどういうものでしょうか?
北海道は、新しい北方型住宅制度として「きた住まいる」をスタートさせています。これは、省エネ性、耐久性、耐震性に優れた家を建てる住宅会社を「きた住まいるメンバー」として登録し、建てた住宅の設計図面や工事記録を道が一定期間保管し、建て主や住宅会社が履歴情報としてメンテナンスやリフォーム、売買時に活用できる制度です。
この制度では、住宅の断熱レベルを3段階に分け、一番下の★ランクは国の省エネ基準レベル相当、★★ランクは北方型住宅ECOレベルです。そして、一番上の★★★ランクは、「ゼロ・エミッション住宅レベルと同等」と説明しています。これは、国の省エネ基準よりも4割程度断熱性能が上ですが、十勝2×4協会のメンバーなど、性能の高い住宅を建てた実績のある住宅会社では、技術面でもコスト面でも問題なく建てられるレベルです。
つまり、道が最高レベルとする★★★ランクの断熱性を持った高断熱住宅に、太陽光パネルを載せることでZEHを目指す。そういう方向で今後進んでいくかもしれません。

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